マッチングサイトやSNSを利用した副業紹介が急増する昨今。
多くはネットワークビジネスに加入させることを目的としているのですが、中には「これはもうネットワークビジネスではない」と言い切れるひどいものもあります。
結論、楽して稼げる、毎月50万円、スマホ1台1日10分でOK…などという言葉のビジネス紹介は、ほぼ詐欺だと思って間違いありません。
そもそもネットワークビジネスではないということを知っておいてください。
「楽して稼げる」の正体。ほとんどはオンラインカジノ
結論、怪しいビジネスの終着点はオンラインカジノです。
「カジノ」という言葉をあえて「ゲーム」「ルーレット」という言い方に変えて使っているところもありますが、ようするにオンライン賭博、ギャンブルです。
最初にいっておきますが日本国内で運営されているオンラインカジノをプレイしたり、オンラインカジノをプレイするための店(インカジ)からプレイしたりすることは違法です。
お仕事内容は?何をすると収入になるの?
この手のビジネススキームは実際にプレーヤーとして参加することで稼ぐのではなく、アフェリエイト広告を自分のSNSに張ったり、知り合いや友達を紹介するごとにご褒美報酬がもらえる、というのが仕組みです。
頑張ったら頑張っただけ稼げるよ、隙間時間がうまく使えるよ、副業としておすすめだよ、決してねずみ講じゃないよ、というトークに続いていくのでしょうが、これらはすべてウソです。
違法賭博の参加者集めで報酬を得る行為をもってしてネットワーク「ビジネス」と名乗るなんて図々しい話です。
甘い言葉にのっかると「自分も犯罪者になり、人を犯罪の沼に引き入れる役割も担う」ことになります。
- 知人を紹介すれば紹介料をもらえる。
- カジノ法に基づいてやっているから安全。
- ネットワークビジネスだよ、ねずみ講じゃないから合法。
- チーム体制でサポートするから初心者でも稼げる。
- 入会金は値段設定が複数(金額が大きいほど有利な展開になる)。
こんな話がツラツラ出てきたら、詐欺の王道だと言っていいでしょう。
続々かかるサポート料。膨れる借金のリスク。
さらに悪質なことに、この手の詐欺は新規会員を獲得することだけでなく、既存会員からも吸い取れるだけ吸い取ろうとすること。
お察しのとおり、この詐欺ビジネスは言われたとおりにSNSに人を誘う文を掲載しただけでは、人は集まりません。
集まったところで「それ、怪しくないの?」と逃げていく人のほうが多いです。
ですが、彼らも手を変え品を替えてきます。
セミナーや勉強会での接触では怪しまれる…だったら、ということで活用されているのがマッチングアプリや、ZOOMなどでのお話会。
バーベキューや飲み会、鍋パーティなどを軸にしたきっかけ商法や、ほぼほぼ恋愛商法に近い形でアプローチしてくる人もいます。
- 「夢のない人生ってつまらないでしょ」
- 「今は国も副業を進めてる時代だよ」
- 「このお仕事を初めてから、人間的にも成長できたって感じるんだよね」
- 「友達がめっちゃできた。週末はほぼ鍋パとかで忙しくって」
夢を語ったり、国や法律の話を絡めてインテリジェントに語ったり、リア充ぶりを語ったり「怪しさ満載」ですが、マンツーマンで話を聞いたり、フレンドリーな空気のグループの中、誰もが共感・肯定していると、なぜか巻き込まれてしまうものです。
こんなトークにひっかかるなんて馬鹿じゃないの?と思っている人こそ危ないです。
普段慎重な人ほど、大胆決断をしてしまうものです。相手はもちろんそこに付け込んでくるのです。
こうした詐欺案件もシステムは緻密に考えられていて、入会金などの設定も巧妙です。
搾り取れる人からは少しでも多く!と商魂たくましく複数のコース設定があったりします。
「高いぶん、すぐ元が取れるぐらいすごいシステムなんだよ、サポートしてくれる人のレベルも全然違うから、一番高いのにしなよ!結局お得だよ?」
と売り込まれたり
「ローンを組めば買えるよ!リスクを買うんじゃないよ、夢への近道切符を買うんだよ!」
と見事なトークに押し切られる人が実際にいるのです。
残念ながら今のところ、日本でオンラインカジノの検挙例はあまり多くありません。
いくつか逮捕された例もあるにはあるのですが、略式起訴や不起訴で終わっています。
しかしその裏でかなりの数の人が泣き寝入りしているという実態があります。
- 甘い言葉には裏があるという原則を見落としてしまったこと。
- 稼げるという言葉で判断力を失ってしまったこと。
- 勧誘者が美女・美男だったりして恋愛感情が生まれてしまったこと。
こんなカジノに関わった後ろめたさと恥ずかしさから消費者相談センターや親・兄弟に相談もできず、ひたすらローンの返済に追われる…そんな若者が後を絶ちません。
そして詐欺とは知らずに関わった、といっても自分が誰かを誘ってしまったら、そこからはもう自分は被害者であり「加害者」になってしまうのも恐ろしいところです。
詐欺ビジネスには絶対に関わらないように。
「スマホひとつで…」系は従来のネットワークビジネスとは全く異なるものです。
混同しないように!